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2018-04-01

ドラマ「anone10話 最終回」感想 〜立場の逆転が美しかった最終回

泣きっぱなしの最終回。
どんどん伏線が回収されていき、とっても暖かい最終回でした。
坂元さんらしい、ちょっとふわっとした終わり方で、とっても良かった。

感想書くの最後なのか…と思うとちょっと寂しいです。

- - - 以下ネタバレ含みます。ご注意ください - - -

家族の象徴だった苺のショートケーキ

一人家に戻ってきたハリカ(広瀬すず)。
ダイニングテーブルには家族の象徴だった苺のショートケーキが4つ並んでいました。
亜乃音はきっとみんなでケーキを食べながら「彦星くんにあえてよかったね」とか「どんな話したの?」とかみんなで話すつもりで用意したケーキだと思うと、切なくて切なくて…。

4人分の洗濯物も、炊いてあった4人分のご飯も、2つ並んだ布団も「当り前じゃなくなった」という描写がちょっとした画として映り込んでいて、涙腺は崩壊でした。

坂元さん(脚本)と水田さん(演出)の作品をみてる!という満足感でいっぱい。

彦星からの手紙

ハリカの嘘に気付いてくれてよかった…。
ハリカがしてくれたことに応える為に治療を受けることを決めたこと、そして

 

今日から僕は毎日君に手紙を書きます
外の世界の出来事を伝えます

かつて、ハリカが入院中の彦星(清水尋也)にしていたように、次は彦星がハリカに外のことを伝える。
この逆転がもの凄く美しかった。

坂元作品には必ず手紙が出てきます。
過去作では一方通行の手紙が多いけど、今作ではちゃんと彦星の手紙がハリカに届いてよかった。
そしてやり取りが続いてよかった。
それだけで泣けました。

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持本から青羽への最後の告白

持本(阿部サダヲ)が亡くなる直前、かつてテレビのインタビューに答えたときの映像がニュースでながれたのですが、
あのインタビューには続きがありました。

好きな人を色で例えると?

青羽さんの青

その時持本は眠っていて、もしかすると最後の声がこの映像だったのかもしれない。
最高の告白ですね。
このインタビュー何のためだったんだろう?って思っていたけど、伏線だったんですね。
まさかこんな使われ方するとは想像してなかったので、泣かされました。

ハリカと彦星の再会

彦星くん、逢いに来てくれてよかった…。
10年以上ぶりの再会に始めは緊張した様子だったけど、どんどん打ち解けていき楽しそうに話す2人のシーンは幸福感でいっぱいでした。

2人でまた流れ星を見ようという夢は叶わなかったけど、最後お互いの手を合わせるシーンは抱き合うことよりも、キスをするよりも美しいものでした。

「mother」のラスト、母と子が再会するシーンを思い出しました。

坂元作品にでてくる埃を取る演出

彦星と話をする直前、監視員の方がハリカの肩についた埃(ゴミ?)を取る演出があります。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」でも埃を取るシーンがあるんですよね。
有村架純が舞った埃を指先で取るシーン…

どんな意味があるのかは分からないけど、こういう演出の間って親切だなって思います。
緊張を解させてくれるというか、一呼吸入れさせてくれる。

緊張感があるシーンの前に意図的にいれているのかなって思います。

明らかになった中世古の過去

自首する前、陽人に会いにいった中世古(瑛太)。
その会話の節々から中世古が幼少期虐待を受けていて、自分の弟と陽人を重ねていたことが読み取れます。
全て説明されることはなかったけれど、警察から逃げた時に脚を挫いたことが切っ掛けで、過去が明らかになっていく過程は素晴らしかった。

最後は中世古も大事な人を守る嘘をついて終わりましたね。
見事な9話からの繋がりでした。

たった「お母さん」のセリフで説明のいらないシーンになった

玲(江口のりこ)が亜乃音(田中裕子)との面会にいきました。
そこで発した言葉は「お母さん」でした。

「お母さん今までごめんね」とか「私たちのこと守るために黙秘を続けてたんだね」とかそんな説明するセリフなんていらないんですよね。
これが坂元脚本です。

「お母さん」と玲が亜乃音を呼び、クリーニングのつけっぱなしのタグに笑う、これで十分でした。

また2人が笑い合える日が来てくれて本当に良かった。

赤いワンピース

刑期をむかえ、出所した亜乃音をハリカが迎えに行きました。
着ていた服はあの、赤いワンピース。

涙腺崩壊ですよ。泣

そしてハリカが亜乃音にいった「おかえり」。
そして亜乃音が言った「ただいま」。
かつて、2人がいっていたこのやり取りが逆転したわけです。

ハリカがずっともらっていた「おかえり」を今度は亜乃音がもらう…。

緻密に考えられてる脚本に脱帽です。

青羽だけが見える幽霊の伏線

3話の青羽の回で青羽は産んであげることができなかった娘の幽霊が見えていましたが4人で暮らし始めてからは見えなくなっていました。
(青羽は9話で機嫌がいいと見えないといっています)

そしてここで見えるようになっていたのは持本の幽霊。
いや~これにはヤラレタ。

まさか幽霊の伏線がここに繋がるとは思ってもいなかったので、驚きました。
また4人が揃うなんて、最高のラストです。泣

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「偽物→本物」の表現

本作の大枠は、血縁関係のない4人が本物の家族になる家庭を描いたものでしたが、最後の最後に

カニかまぼこがカニに
メロンパンがメロンに
たいやきが鯛に
うぐいすパンがうぐいすに

なんて盛り上がるシーンがありますが、「偽物→本物」で自分達を表現していて良かった。

まとめ

全てがハッピーエンドってわけではなかったけど、坂元脚本らしくて私は大満足。
演出も音楽も美術の緻密さもあり、本当に贅沢な時間で10時間の映画を見ているようでした。

また大切な作品が増えました。

しばらく坂元さんはドラマは書かないそうですが、映画の話もでているようなので、それを楽しみにしていようと思います。

 

そう、ちょうど昨日公開中の「ちはやふる〜結び〜」を劇場で観てきました。
広瀬すずと清水尋也の再共演はやっぱりちょっとテンション上がりました。
「ちはやふる〜結び〜」は「上の句」「下の句」を遥かに超える大傑作でした。

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